前立腺肥大症の治療薬で排尿障害改善

前立腺の大きさは加齢によって増大します。
50歳から60歳代では50%、80歳代では90%の増大が見られます。

そのため、排尿しても尿がまだ残っているような感覚(残尿感)があったり、何度もトイレに行く頻尿となったり、夜間に頻尿になったり、排尿困難や尿線途絶など様々な排尿トラブルに悩まされます。

前立腺肥大の治療は、まずは薬物療法です。

前立腺肥大症治療薬にはいろいろなものがありますが、第一選択薬は前立腺や膀胱の平滑筋の収縮を抑制する、α1受容体拮抗薬が使われます。
タムスロシン、ナフトビジル、シロドシンが該当します。
抗アンドロゲン薬は前立腺容量を縮小させますが、即効性が乏しいと言われています。

以前は前立腺肥大症治療薬として、ステロイド性抗アンドロゲン薬が主に使用されていましたが、2009年に5α還元酵素阻害薬である、デュタステリド(商品名アボルブ)が日本で許可が下りました。
それ以降、前立腺肥大症治療薬としてはデュタステリドが広く使用されています。
この薬は、前立腺肥大症が活性の高いアンドロゲンであるDHT(ジヒドロテストステロン)が関与していることから、5α還元酵素を阻害して、DHTへの変換を抑制し、前立腺を縮小させます。

投与後約2週間で、血中ジヒドロテストステロン(DHT)の濃度が速やかに低下します。

それと同時に残尿感や頻尿、排尿困難などのつらかった症状も消失していきます。
夜中に何度もトイレに起きるためゆっくりと眠れず、慢性的な睡眠不足でいつもしんどそうにされていた患者さんが、「朝までぐっすりと眠れるようになりました」と、晴れ晴れとした明るい笑顔で診察室に入って来られます。

アボルブは、肝臓障害のある人には使用が難しく、飲み合わせの悪い抗生剤もいくつかあります。
また、前立腺癌がないことを確かめた上で服用しなければなりません。

必ず医師の指導の下で用量用法を守って、服用しましょう。